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鉄道ACT研究会 鉄道建設改良技術の向上を目指して

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Tヘッド工法

清水建設株式会社

第一高周波工業株式会社

  • 技術の概要


    橋梁などの土木構造物では、兵庫県南部地震以後、耐震性能の向上のために鉄筋量が増加するとともに、せん断補強筋のフックは135°フック、180°フックが一般的になってきています。そのため、配筋の施工性低下や機械継手の使用によるコストアップが発生しています。また、高層建物では、柱と梁の接合に鉄筋の定着部が集中し、配筋が高密度になっています。これらの課題を解決し、施工性が良好でかつ安価であり、しかも十分な定着性能を有する鉄筋定着工法が、Tヘッド工法です。

    写真−1:Tヘッド工法鉄筋と半円形フック鉄筋,TH25 とTHL

    写真−1:Tヘッド工法鉄筋と半円形フック鉄筋,TH25 とTHL

    写真−2:Tヘッド工法鉄筋と配筋状況

    写真−2:Tヘッド工法鉄筋と配筋状況

  • 適用箇所


    高密度な配筋箇所や地下壁等の施工困難な箇所におけるせん断補強鉄筋、中間帯鉄筋および主鉄筋の定着に適しています。また、疲労を受ける部材にも適用可能です。

  • 特徴及び優位性


    1. 先組み鉄筋に後からせん断補強筋を挿入できるため、配筋作業が単純化し、配筋の施工性が大幅に向上します。

    2. 端部が小型化できるため、高密度配筋部の主筋の定着が可能となり、コンクリートの充填性も大幅に改善されます。

    3. 定着プレートの設置や注入等の作業がないため配筋作業が迅速化できます。

    4. 端部は母材加工で、定着プレート等が不要なため、低価格を実現できます。

    5. 180°フックやU字形定着と同等以上の定着性能を有し、高い耐震性および耐疲労性能を要求される部位にも適用が可能です。

    6. TH25の場合、鉄筋径はD13~D51,鋼種はSD295~SD490に適用ができ、THLの場合、鉄筋径はD13~D25,鋼種はSD295~SD390に適用できます。

  • 施工実績


    累計本数 約5800万本/2021年3月現在
    工事名 用途 総本数(本) 鉄筋径 施工時期
    送電線鉄塔基礎工事 アンカーの定着筋 2,112 D16 平成19年06月
    駅舎新設工事 梁主筋 180 D32 平成20年06月
    高架橋下部工事 柱主筋・フーチングのせん断補強筋 3,356 D38 平成20年12月
    鉄道引上線下部工事 桁・柱・フーチングのせん断補強筋 15,350 D19~D32 平成21年08月
    鉄道地下トンネル工事 ボックスカルバートのせん断補強筋 1,790,000 D13~D22 平成22年05月
    原子力発電所港湾工事 クレーン基礎のせん断補強筋 17,960 D16~D22 平成22年07月
    鉄道地下連絡線工事 ボックスカルバートのせん断補強筋 42,183 D13~D22 平成23 年09 月
    水道局浄水施設工事 底版・梁のせん断補強筋 333,000 D13~D22 平成23年12月
    高速道路トンネル工事 ボックスカルバートのせん断補強筋 404,000 D13~D22 平成25 年10 月

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