バサルト帯板接着工法
公益財団法人 鉄道総合技術研究所
戸田建設株式会社
コニシ株式会社
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技術の概要
バサルト帯板接着工法とは、バサルト繊維製のFRP帯板を接着剤でトンネル覆工に設置し、さらにアンカーと固定金具を用いて覆工に固定する補修・補強工法です。トンネル覆工のコンクリート片や閉合ひび割れ箇所のはく落を防止するとともに、トンネルの耐荷性能・変形性能の向上が期待できます。また、FRP帯板に加えバサルト繊維のFRPネットを併用することで粗骨材程度の小片のはく落も防止することができます。
施工イメージ
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適用箇所
山岳トンネルの覆工(鉄筋/無筋コンクリート・コンクリートブロック・れんが)
開削トンネルの覆工(鉄筋コンクリート)
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特徴及び優位性
トンネル覆工のコンクリート片や閉合ひびわれ箇所のはく落を防止するとともに、トンネルの耐荷性能・変形性能の向上が期待できます。
厚さ2mm、幅50mmのFRP帯板を500mm間隔で接着剤を用いて設置し、アンカーと固定金具で固定するため、内空阻害が少なく、列車走行による負圧の影響もありません。また、対策後も覆工の変状の進展が目視で確認できます。
バサルト繊維は玄武岩由来の素材であり、導電性を有しません。また、線膨張係数がコンクリートに近く、温度変化に起因して生じる覆工表面と帯板間のせん断力が小さい素材です。
ケーブル等の添架物がある場合でも、覆工表面と10mm程度の隙間があれば施工可能です。
プレートはディスクサンダーで切断が可能なため、現場での加工が可能です。
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施工実績
- 鉄道トンネル
7物件
- 鉄道トンネル