シートパイル基礎工法
公益財団法人 鉄道総合技術研究所
株式会社大林組
日本製鉄株式会社
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技術の概要
シートパイル基礎工法は、フーチングと鋼矢板を組み合わせて荷重を支持し、非常に高い耐震性能を得ることができる基礎形式です。水平抵抗、引抜き抵抗を鋼矢板が分担することにより、既存の直接基礎や杭基礎の耐震性能を改善することができます。新設基礎の耐震性能、支持力性能向上にも効果が期待できます。
なお、技術資料として、既設向けに「鋼矢板を用いた既設鉄道構造物基礎の耐震補強工法(シートパイル補強工法)設計・施工マニュアル(案)(第3版)」を、新設向けに「鉄道構造物基礎に適用するシートパイル基礎の設計・施工マニュアル(案)(第3版)」をそれぞれご用意しています。 -
適用箇所
中小規模の基礎に関する既設耐震補強および新設
シートパイル基礎の適用範囲
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特徴及び優位性
- 優れた耐震性能
直接基礎の場合、鋼矢板が水平抵抗、引抜き抵抗を分担し、高い耐震性能が得られます。杭基礎の場合、杭頭部の水平変位を抑制し、杭体に発生する断面力を低減できます。また、先端加工鋼矢板を使用することで、さらに高い支持力を期待できます。
- 優れた経済性
基礎の一部として使用する鋼矢板を既設フーチング掘削時の仮土留めとして有効利用します。通常の増し杭工法に比べてコストダウンが可能です。
- 優れた安全性
鋼矢板打設は既設基礎への影響が少ない圧入工法で行い、安全性を確保します。また、鋼矢板は残置するため、撤去に伴う地盤損傷の可能性がありません。
- 優れた耐震性能
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施工実績
- 既設基礎
鉄道高架橋耐震補強(東日本旅客鉄道、北海道旅客鉄道、 四国旅客鉄道、東京急行電鉄、東武鉄道、近畿日本鉄道、京王電鉄、他)
道路橋梁基礎補強(北海道開発局) - 新設基礎
鉄道高架橋新設工事(西日本旅客鉄道)、鉄道盛土擁壁新設基礎(西武鉄道)
- 既設基礎