スパイラル筋巻立耐震補強工法
株式会社奥村組
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技術の概要
既設柱に対して、せん断補強鉄筋(高張力鉄筋、普通鉄筋)をらせん状に装着し、表面にモルタルを吹き付けてコテ仕上げすることで、柱のせん断耐力とじん性を大幅に向上させる耐震補強工法です。
本工法に対して、(財)鉄道総合技術研究所より『既存鉄道コンクリート高架橋柱等の耐震補強設計・施工指針 スパイラル筋巻立工法編』が発刊されています。施工の概略手順
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適用箇所
鉄道・道路のRCラーメン高架橋柱、建築構造物柱 等
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特徴及び優位性
実大供試体実験により鋼板巻立工法と同等の補強効果が確認されています。
鋼板巻立工法やRC巻立工法に比べて、鋼板や鉄筋等の重量物運搬・移動のための重機を必要とせず、狭隘部の施工性に優れています。
吹付けコンクリートを使用するため、型枠組立や解体が不要で工期が短縮されます。
鋼板巻立工法や繊維巻立工法に比べて安価に施工できます。
補強後は補強前と同じ鉄筋コンクリート構造となるため、耐久性・耐火性に優れ、特別な維持管理は必要としません。
矩形柱(正方形、長方形)の断面だけでなく、菱形、多角形、円形など、断面形状を問わず多くの柱形状に対応できます。 【普通鉄筋】
鋼板巻立工法における鋼板接続部の溶接作業、RC巻立工法のフープ筋の継手作業が不要となり、火気使用ができない場所での補強が可能となります。 【高張力鉄筋】
らせん鉄筋に高強度鉄筋を用いるため、通常の鉄筋に比べ鉄筋の径を細くできます。【高張力鉄筋】
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施工実績
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京阪電気鉄道㈱
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近畿日本鉄道㈱
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阪神電気鉄道㈱
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南海電気鉄道㈱
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阪急電鉄㈱
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山陽電気鉄道㈱
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東武鉄道㈱
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京成電鉄㈱
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西武鉄道㈱
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東京急行電鉄㈱
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東京地下鉄㈱
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京王電鉄㈱
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北総鉄道㈱ 他
(2021 年3 月末現在 施工本数:3,621 本 高張力スパイラル3,129 本、普通鉄筋スパイラル492 本)
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