橋脚のPCa耐震補強工法(PRISM工法)
前田建設工業株式会社
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技術の概要
帯鉄筋を内包したプレキャストパネルを柱部材の設置し、継手によって閉合した後、柱とプレキャストパネルの空隙にグラウト材を充填することによって補強を行う工法。特に河川内橋脚など水中の橋脚に対してドライアップを行わずに施工可能であり優位性が発揮される。本工法に対して、(財)鉄道総合技術研究所より『既設鉄道コンクリート高架橋柱等の耐震補強設計・施工指針-RCプレキャスト型枠工法編』が発刊されている。
河川内の橋脚に対する概略施工手順
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適用箇所
鉄道・道路・水路などの橋梁、その他柱構造物一般、特に水中に設置された橋脚
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特徴及び優位性
プレキャストパネルに内包された補強用鋼材をかみ合わせ方式の継手鋼材で連結し、既設橋脚周囲に巻立てることにより通常のRC巻立てと同等の補強効果が得られる。
工場製作の高耐久性プレキャストパネルで既設橋脚を外包するため、初期欠陥が生じにくく、耐久性に優れている。
グラウト部に鉄筋を建込み、フーチングに定着することで曲げ補強にも対応できる。
水中橋脚では、仮締め切りおよびドライアップをせずに施工することも可能。
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施工実績
- 那覇港(泊地区)橋梁(改良)下部工改良工事(第3次)
平成12年 (下写真)
- 伊万里港(久原南地区)橋梁耐震補強工事(P6,P7)
平成15年、平成16年
- 平成18-19 年度、平成19-20 年度 新加賀須野橋橋脚補強工事
平成19年、平成20年
- 市道戸面原宇藤木線(戸逆橋)橋梁補修工事
平成20年
- 千葉県君津市亀山大橋橋脚補強工事
平成21年
- 千葉県白子町新旭橋橋脚補強工事
平成25年
等 計17件
※本工法の水中橋脚への適用については(財)道路保全技術センターより「プレキャストパネルによる橋脚の水中耐震補強工法 PRISM 工法」として建設技術審査証明を取得(H.14.8,H29.8 更新)
- 那覇港(泊地区)橋梁(改良)下部工改良工事(第3次)